中子とは・・・
『鋳物の中空部分をつくるために鋳型の中にはめこむ砂型です』
弊社では、2種類の製法により『中子』を生産しております。2種類の製法は形状のつくり方が大きく異なります。それぞれの利点・欠点を理解し、より良い中子づくりに努めております。
造型法 | シェルモールド法 | アミンコールドボックス法 |
---|---|---|
利 点 | ・材料のRCSが乾態であること ・中子強度が高い ・中空中子の造型が容易である | ・省エネに大きく貢献する ・硬化速度が速い ・中子の寸法精度が高い ・易崩壊性に優れている |
欠 点 | ・金型を加熱する必要がある ・アミンコールドボックス法に比べて硬化時間が長い ・造型時の臭気 | ・製品重量が重くなる ・型へのシミツキが起こりやすい ・混錬砂の可使時間が短い |
弊社ではお客様のご要望に合わせ、『シェルモールド法』、『アミンコールドボックス法』の2種類の造型プロセスを用いて、それぞれの利点や欠点も踏まえ、製品用途・仕様にあった造型法をご提案致します。
シェル
『シェルモールド法』
フェノール系樹脂などをコーティングさせたレジンコーテッドサンド(RCS)を材料とし、300℃前後加熱された金型に充填し、焼成固化する事で、製品の形状を得る製造方法です。
コールド
『アミンコールドボックス法』
中子砂にフェノール系樹脂とポリイソシアネート樹脂の2液を混錬させ、型に充填させた後、気化させた第三級アミンを媒体として通気させ、ウレタン化する事で固化し、形状を得る造型方法です。
遠心造型法
遠心力を利用して成型を行うこと。
我が社は平成19年7月に『遠心造型法』で特許を取得致しました。
鋳造に用いる砂中子の製造方法とし、シェルモールド法やコールドボックス法がよく知られている。シェルモールド法は、金型を金属製とし加熱手段を付加する必要があるため、設備が大型となって段取り替え等に時間がかかり製造コストもかさむ。これに対してコールドボックス法は、常温で成型できるため木型やプラスチック型等が採用でき、製造コストが低減される上、段取り替え等も簡単に行え硬化時間も短いといった利点がある。しかし、砂中子が常に無空(むくう)となるため、砂中子の重量が大きくなって取扱いに不便となる上、鋳砂やガスの使用量も多くなってしまう。
遠心造型法は、コールドボックス法による低コストや段取り替え等の便利さといった利点を維持しつつ、砂中子を軽量化して材料費も低減でき、しかも充填性を良好として密度や強度を高くし、縁部まで精度よく成型され表面も滑らかになり、品質の向上も期待できます。
平成24年度には、中部経済産業局『中小ものづくり高度化法に基づく特定研究開発等認定』において、『革新的中子製造方法である遠心造型装置とその造型技術の開発』として認定されました。